<革靴>旧チャーチ(OLD Church’s) 3都市表記 73ラスト スウェード 内羽根フルブローグ_2022/4購入

Church’s

いつかは旧チャーチの靴が欲しいと考えていました。

旧チャーチは1999年のプラダ買収より以前のチャーチのものを指し、靴付きの中では、この時代のチャーチこそ本来のチャーチだと語る人もるほど未だにファンが多いです。

中でも旧チャーチを代表するラストである73ラストの靴が欲しい。
そう考えて古着屋さんやオークション・フリマサイトを覗く日々を過ごしていました。

今回、運よく素敵な旧チャーチの一足と出会い購入しました。
1980年代から1999年前後まで製造されていた3都市表記の一足をご紹介します。

Church’s(チャーチ)ご紹介

ご存じの方も多いイギリス靴・Church’s(チャーチ)。
英国紳士を象徴するかのような洗練されたデザインが特徴です。

老舗シューメーカであるチャーチの歴史をご紹介します。

Church’s(チャーチ)の歴史

その歴史は古く1873年に靴職人の巨匠といわれた人物の曾孫(ひ孫)だったトーマス・チャーチが、その技術を受け継ぎ、息子のアルフレッドとウィリアムと共にチャーチを設立します。

英国の靴作りの聖地ノーサンプトンのメープルストリートの小さな工房からスタートしたチャーチ。

技術革新をキーワードに高級紳士靴としての地位を確立していきます。

当時の靴は、左足・右足の区別がないまっすぐな形状でした。
そこに初めて左右の区別を取り入れ、足なりに湾曲させた構造を作り上げたのがチャーチです。
さらに、ハーフサイズ単位のサイズ展開を導入したのもチャーチが初とのこと。

このことがきっかけとなりチャーチは、1881年に行われた靴の展覧会において金賞を獲得します。
その結果、イギリスのみならずヨーロッパ中にブランドの存在は知れ渡ることになります。
この頃から高級シューズブランドとして認知され始めます。

OGK
OGK

現在では当たり前の靴の仕様ですが、当時は革新的な発明だったようです。
左右同じ形の靴を履くことを想像するだけでゾッとしますね・・・

海外の市場開拓にも積極的なチャーチ。
1887年には欧州諸国に進出。1907年までにはアメリカ、カナダの市場へ参入していきます。

1924年にはチャーチの第1号店が設立されました。 1957年に作られた工場は、現在ではチャーチの本社として使われています。

1965年にはチャーチの人気と輸出力に注目したエリザベス女王が、チャーチの工場を訪れて女王賞と呼ばれる、大変名誉ある賞が授与されました。
この賞をきっかけにヨーロッパ―を飛び出し、世界的な高級シューズブランドの地位を確立していきます。

1999年にはチャーチは大きな転機を迎えます。PRADA(プラダ)グループに買収され、その傘下に入ります。経営難などチャーチの衰退を意味するものではなく、さらなる成長を求めて前向きな買収と言われています。
この買収はチャーチが培ってきた歴史と靴作りの技術を尊重した上で、その基盤にモードブランドであるプラダのデザイン力という新たな武器が加わる形となりました。

この買収前後で使用するラストが変更されることとなります。
旧ラストを使ったモデルを旧チャーチ、またはOLD Church’sと呼んで現行のラストとは区別されています。

1999年以前の靴と古い靴になりますが、旧チャーチは現在でもたくさんの人に愛されており、未だにヴィンテージ市場から探して購入している人もいるほどです。

OGK
OGK

今回、私もその仲間入りをしました。

ブランドを代表するラストは73ラスト!

73ラストは旧チャーチ、OLD Church’sの時代に展開されていたラストです。

すでに廃盤となっていますが、靴好きの中ではチャーチといえば73ラスト!と答える方も未だに多いほどブランドを代表するラストとなっています。

ショートノーズでクラシックなセミスクエアトウが最大の特徴です。
ボテッとした愛らしいフォルムをしています。
ノーズが短くつま先が詰まることもあり、通常のサイズよりハーフサイズ上げた方が良いと言われるなど、サイズ選びには注意が必要です。

73ラストは1940年に誕生します。チャーチの設立された1873年からラスト名を取っているといわれており、チャーチにとっても特別な思いがあることがうかがえます。

代表的なモデルとしては、以下のモデルが名作として広く知られています。

・内羽根ストレートチップのConsul(コンサル)
・内羽根ウイングチップのChetwynd(チェットウィンド)、Buck(バック)
・内羽根セミブローグのDiplomat(ディプロマット)

クラシカルにスーツを着たい。そんな方は一足は欲しくなる銘品です。

73ラストの後継 173ラスト

現在では73ラストの後継として、173ラストが2003年よりリリースされています。
上記の73ラストの代表モデルも現在は173ラストでの展開となっています。

173ラストはトウの形状も73ラストとほぼ同じセミスクエアです。
73ラストに比べると少しだけノーズが伸びており、捨て寸が十分にとられるようになっています。
現代人の足に合うラストへと進化しています。

レビュー

My OLD Church’s 基本情報

・MATERIAL:REAL CAPE BUCK 
・COLOR:BROWN
・LAST:73LAST
・OUTSOLE:SINGLE LEATHER
・SIZE:90C
・MODEL:不明
・製造時期:1980年代から1999年前後までの製造品。3都市表記。

購入したのは73ラストのスウェード、内羽根フルブローグのモデルです。

REAL CAPE BUCKのブラウンというと独特の赤みがを帯びた発色が特徴的です。
こちらの一足はそこまで赤みは強くありませんが、現代のスエード素材とは色味、起毛感が異なり独特の雰囲気が出ています。

内羽根のシューズなので基本はスーツスタイルに取り入れることを考えています。
これくらいの色味の方が使い勝手は良いと感じています。
(OGKは内羽根のシューズはカジュアルでは履かないです。)

90Cのサイズの靴ですので、普段のOGKのサイズからすると少し大きいです。
細身のCウィズ、紐靴ということもあり、少し踵が浮く感覚はありますが、問題なく履けています。

OGK
OGK

サイズがバッチリ合うのが望ましいんですが、多少大きい分には細かいことは気にせず購入します。だって、履きたいんだもの。

モデル名は不明…

チャーチのスエードの内羽根フルブローグのモデルといえばBUCKと思われる方も多いと思います。

この一足はまさにBUCKだと思っていましたが、どうやらBUCKではありません。

ライニングに手書きされたサイズとラストナンバーモデル名
この靴はサイズ90、Cウィズ、ラスト73、最下段のモデル名が不明です。

OGK
OGK

モデル名もそうですが、全体的に達筆過ぎて読めないです・・・

多数の旧チャーチも含め、ヴィンテージシューズをメインに扱う専門店で購入しましたが、ショップスタッフの方もモデル名はわからないとのことでした。

フロント

丸みを帯びたセミスクウェアトゥ。紳士のオーラが醸し出されています。

靴紐はもちろん純正です。
なぜかチャーチの靴紐は少し太いものが採用されています。
全体のボテッとした雰囲気にはよく合い、変更する気もないのですが、もう少し「シュッ」とした見た目のものを採用しても良いのになとも思います。

サイド

サイドはこんな感じです。
パーフォーレーション、ピンキングも美しく施されています。

気のせいか、Chetwynd(チェットウィンド)、Buck(バック)の親穴よりもこちらの一足の親穴の方が小さく見えます。

OGK
OGK

そのおかげで所有する謎モデルの方が上品に見えます。

バック

カカト周りはこんな感じです。

ソール

ソールもオリジナルですが、しっかり残っています。
まず目が行くのが、かかと部分のスチール。Vcleatと呼ばれヴィンテージシューズで見られる仕様です。
歩いていると「カツっ!」、「カツっ!」、「カツっ!」と音で主張してきます。

OGK
OGK

タップでも踏んでるんか!と突っ込みたくなるくらいには音が鳴ります。

まとめ

旧チャーチ(OLD Church’s) の73ラストの一足をご紹介しました。
歴史、物語のあるブランドは素敵ですね。また3都市表記ですので20年以上前の靴になりますが、しっかりと履けるクオリティで現在にも残っているというのはさすがのモノ作りです。

購入のタイミングもあり、数回履いてクールビズとなりましたが、秋冬に向けてコーディネートを妄想していきたいと思います。

OGK
OGK

クールビズ、ノータイでこのカチッとした靴をコーディネートするのは難易度が高いです。

実は73ラストの靴は同じようなタイミングでもう一足購入しています!
2021/10に開催された伊勢丹さんでの受注会。
受注会でオーダーした一足も手元に届きましたので、別の機会にご紹介します。

最後までご覧いただきありがとうございました!


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